今まで遠かった「戦争」の音が
近くに聞こえてくるようです。
楽しく過ごせた工作の時間
保護者の皆さん
その日の振り返りを聞きに
早めにお迎えに来てくれます。

制作の話が済んで
「ほんの5分」
子どもたちの考えを尋ねました。
「今、国と国がケンカをしているよね
知ってる?」
小学生は大体理解しています。
「みんなは学校で誰かに叩かれたりしたことある?」
嫌なことをされたことがある、との声
「そういう時に、みんな、どうするの?」
殴られたら殴り返す
やめてってその子に言う
先生に言いつける
「殴られたら殴り返す
そうすると戦争になっちゃうんじゃないのかな?」
「1937年、今からだいぶ前だけど
みんながテレビのニュースで見ているようなことが
スペインのゲルニカつていう町であったの
爆撃されて、たくさんの人が亡くなったそうです
スペイン人の画家ピカソは
ものすごく怒って
怒ったんだけど、銃や武器で仕返しするんじゃなく
筆でね
このアトリエいっぱいくらいの
絵を描いたの
「こんなひどいことされた〜っ!」って
世界中の人に訴えたの
それがこの「ゲルニカ」の絵なんです。
殴られたら痛いし悔しい
でも殴り合ってたらいつまでもケンカは終わらない。
どうしたらいいのかな?
みんな考えてみて
という問いかけをしました。
私からの「こうしたら良いよね」は
ありません
子どもたちにも
アートで平和を訴えることができるんじゃないかと始めたのが
私が研究会の仲間と
地域の行政と制作した画像を
2点見てもらいました。
そして福島に展示中という
ウクライナの子どもたちの作品も紹介しました。

ウクライナの子どもたちが制作
2007年 絵画教室ネットワーク・ガネット
制作の準備を始めた2005年当時は
戦争を知らない大人が
平和しか経験していない子どもたちに
どうキッズゲルニカの意義を伝えるのか
絵を描いて
アートでどんなふうに表現できるのか
とても難しい課題でした。
子どもも大人も
戦争ダメ!と感じ
平和になって、と願っているのは
2022年の今
少ない数ではないでしょう
それは悲しい現状であると言えるのかもしれません。

淀川区役所人権啓発推進協議会主催
親子でつくろう!淀川キッズゲルニカ2010
ゲルニカ襲撃